濱田トモミ写真作品集「変生」の印刷立ち会いが4日・5日の両日、凸版印刷二平工場で行なわれました。
濱田トモミさんは北海道・恵庭市に住んで居られる。
この度の写真作品集「変生」には編集会議だけでも10回は東京に来られた。
最後の、最後に撮り直しが決定し一部の作品を除き、全て撮り直しをされた。
写真に対して撮る行為から作品(Cプリント)に仕上げる行為まで、並々ならぬ努力をされた来られた。
変生して行く家屋の「トタン」に向き合ってこれらた。
実家がトタン板の職人さんであり、トタン板を張る工務店を経営されている。
作品のフレミングはとても狭いが、濱田トモミさんの世界感は、大きく広がる大空や、夜空に輝く星空、
大地や草原を感じる雄大な作品である。
このドクトクな世界感は濱田トモミさんの生い立ち、環境が大きく影響されていると思う。
濱田トモミ写真作品集「変生」は2年前の2015年に、弊社より出版をさせて戴いた「INSOMIA」に続いて2作目。
写真家・白岡順さんに(暗室・カロタイプの生徒)出来上がった「INSOMIA」をお持ちになられた。
白岡順さんは大変喜ばれ、良きで出来栄えとお褒めの言葉を戴いたとのこと。
次回、写真集を制作するなら冬青社の高橋にお願いしなさいと語られたとのこと。
それから半年後、白岡順さんは他界された。
私も白岡順さんとは親しくして戴いていた。
暗室・カロタイプの近くの中華店に良く連れて行って戴き、写真のことを終電車近くまでお話をお聞きしたことを思い出す。
いつも笑顔を絶やさない白岡順さん。
この度の濱田トモミ写真作品集「変生」はその時の、白岡順さんの遺言を頑に守りテーマと向き合い、撮り、作り制作をされてこられた。
ある意味では白岡順さんの遺言の写真作品集です。
この出来栄えを見てキット白岡順さんも喜んで戴けると思う。
この度も大変なADを担当して戴いたのは、言うまでもなく凸版印刷の杉山幸次さん。
シャドー側の難しい暗部のディテールはどんなにインクを足しても、盛っても潰れることはない。
濱田トモミさんの意志、意向を御聞きしながら安心して印刷立ち会いが行なわれた。
白岡順さんがこの場に居られたら、どう意志を表明されるかと思いながらの緊張した、この2日間でした。
製本が終了するまで3週間。
濱田トモミさんにも、白岡順さんにも早くお見せしたい。
■お知らせ
2017年4月7日19時からドイツの「写真家・編集者・文書家・ギャラリーのオーナー」の「マイケル・ニッケさん」と「渡部さとるさん」のトークショーを行ないます。先着30名様。(後7名様)会費1、000円
電話03-3380-7123 ギャラリー冬青 gallery@tosei-sha.jpに電話かメールでお申し込み下さい。
■下記、コマーシャルは冬青社、ギャラリー冬青、高橋国博のブログとは全く関係がございません。